ゼラチンの熟成


Aging of a Gelatin Solution.

湿板写真ではコロジオンの熟成の話は聞くが、ゼラチン乳剤も乾板では熟成させると感光性が増すとのこと。塩化銀や臭化銀が混合されているゼラチン乳剤の熟成は加熱することで出来、32度で7日間、65度で数時間またはアンモニアを加える方法などが研究されている。
ゼラチン溶液は長時間加熱すると加水分解により低分子化が起こり粘度やゼリー強度が低下すると新田ゼラチンのサイトで知る。
これがどう影響してるのかは私には分からないが、イメージとしては 乳剤中の塩化銀やゼラチンの分子が隙間なく配列できるのではないか? 性質が変わるのか?とか根拠もない推測をしてみた。

実際ソルトプリントは意外と精細な描写をする。
Ellie Young氏の作品はアルビュメンやソルトプリントが多いが、その精密感とクオリティーは素晴らしい。彼女の作品を見たからソルトプリントを極めてみたいと思ったほどだ。不鮮明に見えるのは紙のテクスチャが影響しているので塩化物、臭化物、ヨウ化物が入った卵白やゼラチン、澱粉などのバインダーをコーティングする。

さて、ゼラチンの熟成をソルトプリントでも応用してみたく、昨夜7時間加熱してみた。
本来は塩化銀と臭化銀への加熱が感光性を高めているのだが、ゼラチンの変化を見てみたい。
加熱を終えたゼラチンは冷えると固まるが、加熱前より柔くゆるくなっている。

今回のゼラチン溶液 2015/12/10 作成
  1. 水150cc  
  2. ゼラチン5g 
  3. 65度まで加熱撹拌
  4. その後ろ過 
  5. 塩2g 
  6. 臭化カリウム2g 
  7. 水を加えて200cc   
  8. 加熱7時間

参考にしたサイト
六櫻社
新田ゼラチン
gold street studios



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