写真から環境再生へのアプローチ

例えば環境問題のテーマで取り組んだ場合、写真は写す事しかできないという当たり前の事実がある。写真を見た人がそれを見て何かを感じ環境を大切にしたいと思ってくれたら幸いである。しかし私にはジレンマが生じる。私は直接的に環境を良くしたいからだ。
伝えるだけでなく少しでもいいから環境再生へのアプローチをしたい。
3.4町の所有地があるが田んぼ8反の内3反を完全無農薬、市販の家畜などの動物性肥料を入れないやり方を2017年は実施している。
この田んぼは農業としての収益性が目的ではなく写真のテーマの一つである有明海の再生プロジェクトの一つだ。
私の村の田んぼは熊本県の緑川水系の場所にありその水は有明海に注いでいる。また田んぼから染み入った水は地下水として熊本市方面に湧き出ている。現在わずか3反(2970㎡)であるが今後その面積を拡大していく予定だ。
私はいろいろな農法を見てきたが、その土地の土に化学的な薬品を入れず、綺麗な水を注ぎ、収穫したら光合成で出来たデンプンの実以外は全て土に返し、有効な裏作で土を作るという近代以前の農業ができたら縄文時代後期から自然と人が低エントロピーな方向で成り立っていた事実があるので今は一番安全ではないかと考えている。
土、水、大気だけでなく生物多様性が存続できる環境が大切でありその事が少しでも実現できたら写真家として私は嬉しく思う。


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